未来の楽しみを創造する
「アントレ×エンタメ」とは?
(5) 取組例「コンテンツ・マーケティング」
荻野 浩司スケールアウト株式会社 代表取締役社長
これまで4回に渡って、エンタテイメントの今後の方向性について述べてきました。エンタメは目的としての性質が強いことと、それを駆動する軸として「情報革命」と「グローバル化」のお話をし、さらに未来像を予想してみました。そして今回は、その流れを意識しながら、私自身が取り組んでいることを少しご紹介して最終回としたいと思います。
私自身の取り組み
現在はスケールアウト(株)という小さな会社を運営しています。音楽演奏もやりつつ、エンタテイメントを中心としたプロモーション、配信サポート、イベント企画、テクノロジー関連のコンサルティング提供をし、次世代のビジネスを探っているところです。ここでは、私の取り組みの一つとして、前回コラムの予測 6でご説明したコンテンツ・マーケティングについて、紹介させて頂きます。
コンテンツ・マーケティングとは?
コンテンツ・マーケティングの説明は色々ありますが、一口に言えば「コンテンツ提供により、顧客とのより良い関係を構築し、購買につなげる」というものです。これまでの広告メディアやソーシャルメディアに対し、自分自身のメディア(オウンドメディア)を使って配信をします。ただ、実際には、戦略的にさまざまなマーケティング手法を適材適所で使い、経営目標を達成していくべきでしょう。
コンテンツ・マーケティングの事例
実は、本コラムの掲載サイトである「ケロッグ・ビジネススタイル・ジャパン」もコンテンツ・マーケティングの良い事例だといえます。ビジネス界、学術界、政府やNPOなど、あらゆる読者に向けて、ビジネスの役立つ情報や考え方、動画コンテンツを提供し、サイトへの関心を持っていただき、ケロッグというビジネススクールやコミュニティをより良く知って頂こうとしています。
エンタメによるコンテンツ・マーケティング
現在、コンテンツ・マーケティングは、興味を引く、あるいは役立つ情報を、テキスト形式の記事といった形で提供することにより、検索などからトラフィックを得ることが主流となっています。一方、こうしたテキストツールに比較すると、音楽・映像などは複雑なコンテンツですが、より直感的に人の感情に訴えることができるでしょう。
特に音楽に関しては、聴き方によっては人の心理状態に力をみなぎらせ、行動を変えさせるという調査結果もあります。BGMや音声配信、ライブイベントをはじめ、音楽が消費行動に及ぼす影響についても今後解明が進むでしょう。このような、エンタテイメントを有効に利用して、より組織・ヒト・プロダクトなどを好きになって頂けるようなコンテンツ・マーケティングの提供を目指したいところです。
以上、5回に渡るコラムをお読み頂きありがとうございました。
今後の展開については、www.scaleout.tv などで随時報告させていただきます。
著者プロフィール
荻野 浩司 (Oggy: おぎー)
スケールアウト株式会社 代表取締役社長
[主な経歴・業績]
ソニーにてソフトウェア開発や技術戦略企画に携わり、様々な商品カテゴリーで必要なメディア関連技術や基本ソフトウェアなどを横断的に検討。米国シリコンバレー R&D 拠点駐在による5年半の開発や企画も経験。その後、マッキンゼーで戦略コンサルティング業務を経て、2011年にスケールアウト(株)を起業。音楽関係の企画制作、テクノロジー関連のコンサルティングなどを展開。アントレプレナシップとエンタテイメントを融合させた独自コンセプトに基づき活動中。
神戸大学工学部修士課程卒(1994年)。Kellogg (ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院) MMM プログラムにて MBA (経営修士号)と MEM (技術マネジメント修士号) のデュアル学位(2009年)。
ミュージシャン Oggy (おぎー) としても精力的に活動中。ギターを手に、定期的にジャズやブルースなどのジャムセッションに出没。オリジナル曲などの弾き語りパフォーマンスも行っている。
[関連サイト]
スケールアウト株式会社 :
http://www.scaleout.tv
Oggy ウェブサイト :
http://www.oggy.net
Oggy フェイスブック :
http://www.facebook.com/oggy8
Twitter : https://twitter.com/oggyoggy
インタビュー (クロスサイトプラス) :
http://home.xsightplus.com/interview/interview005