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未来の楽しみを創造する
「アントレ×エンタメ」とは?
(3) 究極形の7大予測

荻野 浩司
スケールアウト株式会社 代表取締役社長

「アントレ×エンタメ7大予測」

今回は、「情報化」と「グローバル化」によってエンタテイメントが今後どのように変化していくのか、その究極的な形を私なりに(かなりの独断と偏見を交えて)予測してみたいと思います。

予測1:コラボレーションによるエンタメの究極化

世界中のクリエーターや開発者、アーティスト、マネジメントなどのエンタメ関係者は、テクノロジーを通じて地理的・時間的制約から解放されます。そして互いに協力し合うことにより、世界中の知見が盛り込まれたシームレスな作品を生みだすことが可能になります。また、リアルタイムで世界中の人とつながることにより、離れていて言葉が通じない人同士でも、その場で音楽を一緒に演奏して楽しむこともできるようになるでしょう。

予測2:単独によるエンタメの究極化

一方、野球の「二刀流」を発展したような現象が、エンタメにも起こります。エンタメに必要なツールの高度化、ノウハウ取得の容易化、などにより、これまで一人では能力・時間・コストなどの理由で難しかった多くのことが可能になります。例えば個人レベルでもある目的をもったプロジェクトに対して自ら様々なソフトを取り込むことができ、さらに自ら手を加えて細部も作り込み、より目的にかなった作品に仕上げられるようなプレイヤーが増えるでしょう。

予測3:ロボットによるエンタメの究極化

例えば将棋などの世界では、人工知能の進化により、コンピュータの実力が人間に匹敵するほどになってきました。音楽の世界でも同じように、ほぼ人間と同等に演奏できる人口知能(ロボットなど)が登場するでしょう。こうしたボーカロイドや楽器の音源、演奏アルゴリズムなどの進化により、コンピュータによる自動作詞作曲や自動演奏などは今後も人間の能力により近づいてリアルなものとなり、実際の鑑賞にも見合うものとなるでしょう。

予測4:データによるエンタメの究極化

今では音楽や動画など多くのコンテンツがネットに上げられるようになりました。今後も、爆発的に増え続ける地球上のコンテンツは、全てデジタル形式でデータベース上にアーカイブされ、誰でも好きな時に、あらゆる手段で簡単に取り出せるようになるでしょう。さらに、データマイニングによるレコメン機能はさらに発展し、膨大なデータから状況に合った最適なコンテンツを自動的に選び出すマッチング機能が日常的なツールとして定着するでしょう。

予測5:サポートツールによるエンタメの究極化

制作・配信・プロモーション・イベント運営・著作権管理・物販など、これまでバラバラだったエンタテイメント業務に必要なサポート機能やエージェント機能がプラットフォームとして集約され、エンタメ産業の構造は一変するでしょう。関係者は複雑な業務を信頼できるプラットフォームに依存することができるようになるので、安心してより創造的な仕事に集中し、効率的にエンタメを世界に発信できるでしょう。

予測6:ユーザーによるエンタメの究極化

制作側・消費側という分け目が曖昧になり、ユーザーはコンテンツを視聴するだけでなく、制作にも参加できるようになるでしょう。また、コンテンツ・マーケティングが発展し、小規模な組織や店舗、いち個人などでも、自身の目的に合わせたコンテンツ(例えばオリジナルのテーマソングなど)のアイデアを簡単・安価に実現し、自身のメディアで発信できるようになります。

予測7:人間によるエンタメの究極化

自動車が発明された現代でも人は走ることを止めるわけではなく、スポーツや競技はますます注目されています。それと同様に、ロボットとの関係が密接になり自動演奏などが充実する一方で、人間自身が生み出す創造性やパフォーマンスの価値はより必要とされます。人間自身が生み出すエンタメの作品や実演、それらを通じたコミュニケーションや交流などの価値は、“人間らしさ”の究極形の一つとなるのではないかと思います。

以上、いかがでしょうか。まとめると、以下のような図になります。

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これら私が述べた“究極化”がいつ頃起こるのかや、究極化後のさらなる発展形などはオープン・クエスチョンとしたいと思います。次回は、こうした将来の究極化に向けた、中長期のアントレテイメントの「次のステップ」についてお話したいと思います。

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著者プロフィール
荻野浩司

荻野 浩司 (Oggy: おぎー)

スケールアウト株式会社 代表取締役社長

[主な経歴・業績]
ソニーにてソフトウェア開発や技術戦略企画に携わり、様々な商品カテゴリーで必要なメディア関連技術や基本ソフトウェアなどを横断的に検討。米国シリコンバレー R&D 拠点駐在による5年半の開発や企画も経験。その後、マッキンゼーで戦略コンサルティング業務を経て、2011年にスケールアウト(株)を起業。音楽関係の企画制作、テクノロジー関連のコンサルティングなどを展開。アントレプレナシップとエンタテイメントを融合させた独自コンセプトに基づき活動中。
神戸大学工学部修士課程卒(1994年)。Kellogg (ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院) MMM プログラムにて MBA (経営修士号)と MEM (技術マネジメント修士号) のデュアル学位(2009年)。
ミュージシャン Oggy (おぎー) としても精力的に活動中。ギターを手に、定期的にジャズやブルースなどのジャムセッションに出没。オリジナル曲などの弾き語りパフォーマンスも行っている。

[関連サイト]
スケールアウト株式会社 :
http://www.scaleout.tv

Oggy ウェブサイト :
http://www.oggy.net

Oggy フェイスブック :
http://www.facebook.com/oggy8

Twitter : https://twitter.com/oggyoggy
インタビュー (クロスサイトプラス) :
http://home.xsightplus.com/interview/interview005

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