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Column グローバル・リーダーの視点

各界の第一線で活躍するグローバル・リーダーが業界の最新情報の提供や、独自の視点で分析、提言するコラム。
隔週にて連載しています。

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第4回
大きく成長させてくれた、GExグローバルな環境

野田 征吾
アストラゼネカ株式会社 コマーシャルエクセレンス本部 ニューチャネル部長

2009年、GEのリーダーシップ・プログラムを卒業。まもなく、GEキャピタル・ジャパンにおいて、マーケティング本部での業務を開始しました。

この時期は世界的な変化の時期でもあり、2008年のリーマンショックが引き金となった世界金融危機、2011年の東日本大震災も経験しました。この間は、社内のジャパン・チームとアジア/グローバル・チームとが連携し様々な問題解決を図りました。

GEにおける戦略的でグローバルな職場環境を通じ、私にとってはビジネスの舵取りを学ぶ素晴らしい成長の時期となりました

GEでの経営企画業務で鍛えられる

GE Capitalのグローバル本社(コネチカット州)

ECLP(GEが提供するグローバルな幹部養成プログラム)を卒業後、2009年7月よりGEキャピタル・ジャパンのマーケティング本部で、SFEリーダーとして業務を開始しました。SFEとはSales Force Effectivenessの略称で、営業本部や他部門と連携しながら、売上げをいかに伸ばすかを考え、仕組みを作り、実行に移すという業務でした。2008年の金融危機により、それ以前の仕組みが上手くいかなくなっている部分も多くあり、建て直す必要がありました。

その後は、コマーシャル・エクセレンス・リーダーに任命され、SFEでの業務に比べて、“経営企画”という責任が追加されました。CEO, CFO, セールス・リーダー等、多くのシニア・マネジメントの方々と直接業務を行うことになりました。

資料、データ、仮説等を準備をし、ひとつひとつの会議に緊張感を持って挑み、重責を感じる日々でした。同時に、リーダーシップとは何か、会社はどのように舵取りさせれば良いのか等を四六時中考えるようになりました。シニアマネジメントの皆さんから様々な刺激を受け、自分自身が飛躍した時期でした。

業務の中の主要な役割が、中期経営計画を主導するというものでした。GEでは当時、この中期経営計画のことを“Growth Playbook”と呼んでおりましたが、これは会社全体を、様々な角度から、様々な深さで分析しないと、完成できない難度の高い業務でした。

具体的には、経済や市場環境を分析し、競合他社の動きを把握、その上で自社の営業戦略、財務戦略、オペレーション戦略等を複合的に組み合わせながら、いかに事業拡大させるかというストーリーを描き、纏めていくという工程です。

ジャパンのビジネスの状況は、定期的にアジアパシフィックのエグゼクティブへ報告されており、彼らの鋭い質問に答えられるよう、数字や仮説のバックアップデータを準備しました。私は、多くの素晴らしいシニア・マネジメントチームやプロジェクトメンバーに支えられたからこそ、複雑で難度の高いGrowth Playbookを完成させることができたのだと思います。

ここでの経験は本当に貴重だったと思います。なぜなら、気が付けば、会社全体の数字の見方や、各プロジェクトが全体にどのような影響を及ぼすか等という事を考える思考能力が身についていったからです。そして、計画だけでは意味がなく、実行し、成果やインパクトを出して、初めて計画が成功となるという事も理解することができました。これらの思考方法は私の素晴らしい財産になっています。また、シニア・マネジメントチームとプロジェクトメンバーがしっかりと歯車を噛み合せながら、ひとつのゴールを目指すというチームワークの大切を教えられました。

グローバルと連携して得られた学び

GEキャピタル・ジャパンの仕事で、もうひとつ私を大きく成長させてくれた業務があります。それは、グローバルチームとの連携です。

GEでは、世界の様々な地域に、優秀な社員が沢山いて、彼らとの仕事は非常に刺激的でした。例えば、アメリカで提供されている車両のリース・ビジネスや提案内容は、とても進化していました。市場全体の動きが異なるのが理由かもしれませんが、どのように付加価値提案を行うのかをよく考えている組織だと感じました。そして、次世代車両に対する考え方や取り組みも進んでおり、将来的なビジネス・モデルを戦略的に考え、描いていました。

年に1度、グローバル・ミーティングが開催され、これは直接チームメンバーと会える貴重な機会でした。私は、そこで彼らと親交を深めることで、その後、別々の国で業務をしていても、国境を越えて協力し合う関係が成り立つと確信しました。

また、グローバル・チームから吸収したことを、そのまま日本市場に当てはめるのではなく、日本のお客様に役立つ形に変化させて、サービス提供する事を考えることは、とても面白い業務だとも感じました。

Kellogg教授、Mr. Tom Hubbardによるオペレーション戦略の授業

日本人は、もっと日本での成功事例を世界に発信していくべきであり、また逆に、ビジネス環境やお客様の事情等が異なるにせよ、世界での成功事例から良い部分のエッセンスを学び、その一部を日本に合うような形にしていくべきだと考えています。

その過程において、グローバル・チームとディスカッションを繰り返すことはとても大切です。意見を出すことに躊躇せず、なぜそのように考えるかを伝え、相手に理解を促し、また同時に相手の反応を受け入れ、より良い形に変えていくというプロセスを経ることが大切だと考えています。
こういった行動を繰り返すことで、もっと多くの日本人が世界で輝いていけるはずだと信じて、私も日々行動しています。

 

野田征吾さんによるコラムは、次回も続きます。お楽しみに!

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著者プロフィール
野田征吾

野田 征吾(のだ せいご)

アストラゼネカ株式会社
コマーシャルエクセレンス本部 ニューチャネル部長

[主な経歴・業績]
立命館大学経営学部卒。Kellogg-HKUST Executive MBA、2013年6月卒業。
住商リース㈱(現三井住友ファイナンス&リース㈱)に入社し、
半導体製造装置のリース・中古売買業務・部門運営等を行う。
2007年にGeneral Electric International Inc.のECLP (Experienced Commercial Leadership Program) に入社。2年間のプログラム終了後、日本GE㈱ GEキャピタル・ジャパンにおいてSFEリーダー、コマーシャル・エクセレンス部長、ストラテジック・マーケティング部長、シンプリフィケーション&グロース部長を歴任。
2013年4月にアストラゼネカ株式会社に移籍し、現職

[関連サイト]
AstraZeneca Global : http://www.astrazeneca.com/
AstraZeneca Japan : http://www.astrazeneca.co.jp/

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